家の設備、建材や木材などはそれぞれ寿命があります。
家を建てたらそれで終わりではなく、定期的なメンテナンスが必要になってきます。
たとえば築20年以上前に建てられた家だと給水管が錆びてしまい劣化してしまったり、雨漏れが起きたり、湿気が溜まると土台など見えない部分が劣化してきます。
木造住宅の場合は特にシロアリの被害にも注意しなければなりません。
メンテナンスが必要な時期にリフォームをされると長期的に家の寿命を延ばすことができます。人生100年生きるこの時代ですから、人も家も長生きするくらしが良いですよね。
今回は、宮崎市T様邸の現場の様子をお伝えしていきます。
目次
お客様からのご要望
T様よりもともとあったご自宅の『老朽化』とご自身の『ライフスタイルの変化』にともない、『住まいを見直したい』とのご要望を頂きました。
私たちは、T様が暮らしやすいように一部増築とリノベーション、そしてシロアリ対策のご提案をさせて頂きました。
T様邸リノベーションの流れ
- 解体
- スケルトン(躯体)
- 木工事
シロアリ処理
防湿シート
床
増築
耐震補強 - 断熱工事
- 床断熱
- 壁断熱
- 天井断熱
- 外壁工事
- 内装工事
という流れになっています。
今回は1解体~4断熱工事までをご紹介致します。
解体
こちらはDK(ダイニングキッチン)です。ここは対面キッチンとキッチン納戸になります。
和室と繋がった広い縁側です。こちらは柱を抜いて空間を広げてリビングにします。
解体作業が始まりました。壁や天井、床と骨組みを残して解体していきます。
廊下を挟んでお風呂とトイレがありました。こちらは増築し、お風呂とトイレの空間を少し広げます。
スケルトン(躯体)
床下の様子です。
内壁を外し、骨組みだけにします。
小屋裏はこのようになっています。
木工事
新たに土台を追加する為に基礎を作ります。
基礎ができました。この状態から床全体に防蟻(ぼうぎ)処理を行います。
シロアリ対策に。防蟻(ぼうぎ)処理
シロアリは暗くて湿気のある暖かい所を好みます。たとえば、床下、屋根裏、浴室などです。暗くて湿気のある暖かい場所ならどこにでもシロアリ被害の危険は潜んでいるといえます。
シロアリに柱や土台を食べられると、家全体を支える耐久性が低下してしまいます。そして家が歪んだり、倒壊してしまうおそれがあります。
今後、地震や台風など大きな自然災害が起こった時に、大きなダメージを受けることもありますので、シロアリ対策は長く住み続けるために必要不可欠な対策のひとつです。迷っているならシロアリ対策は是非した方がよいです。
土壌と木部に薬剤を散布
シロアリ防除は土壌と木部に薬剤を散布します。写真のように全体に薬をまいていきます。
湿気の多い、トイレや浴室部分にもしっかり散布しています。
防湿シートで室内に湿気を透さない
散布が終わると、地面に防湿シートを敷いていきます。床下がコンクリートの場合は不要ですが、土壌には湿気が溜まりやすいので、このようにシートを敷きます。
このシートの目的は室内に湿気を透さないことです。床下で行き場を失った湿気が溜まらないように、通気口も作ります。
外壁の透湿防水シートも写真のように外側に張ります。
30年ほど前までは透湿防水シートの上に直接外壁材を張っていました。それだとシートと外壁がぴったりくっついてしまい、湿気が溜まり、結露によって壁内の木材が腐って建物の耐久性を低下させるといった状態が起きていました。
現在は『外壁通気工法』といって透湿防水シートと外壁材の間に一定の隙間をつくり、空気の通り道を作る工法で施工します。
そうすることで壁内に生まれた水蒸気を外に逃がしやすくします。
サイディング外壁の家はほとんどこの『外壁通気工法』で作られています。
床
土台と大引きの上に新たに根太を掛けます。この後、根太と根太の間に断熱材を敷きます。
玄関の増築
こちらは玄関です。ここを一部増築します。
写真は基礎を作っている所です。
壁を壊し、広い空間に新たに玄関を作ります。
耐震補強
家の中心に和室がありました。そこにあった柱を3本抜いて広い空間にするために新たに柱と梁を建てます。柱を立てた後、筋交いをし接合部分を金物プレートで固定し、耐震補強を行います。
断熱工事
床断熱
床には旭化成の断熱材『ネオマジュピー』を使用しています。この断熱材は通常より厚みがある45㎜のもので、長期優良住宅等の主な条件である断熱等性能対策等級4の基準を満たしている断熱材です。
素材は熱に強く燃えにくいフェノール樹脂というプラスチックで出来ています。たとえばフライパンの取っ手やプラスチック灰皿に使われています。
オメガピンという金具を根太に取りつけ、断熱材をその上にはめ込んでいきます。これをすることで、断熱材の落下防止になります。
床全面に、断熱材を敷きました。
壁の断熱には100ミリの断熱材
壁には厚さ100ミリの断熱材を使用しています。
高性能グラスウール『アクリア』という断熱材を使用しており、こちらも燃えにくくて高温に強いという特徴を持っています。
壁全面にはめ込みます。
天井断熱
天井にも同じ断熱材、高性能グラスウール『アクリア』を使用しています。
今回使用した壁と天井の断熱材もすべて断熱等性能対策等級4の基準を満たしている断熱材です。
断熱材があるとないのとでは、明らかに違いが出ます。
夏は涼しく、冬は暖かいという事がきっと実感できます。私たちの暮らしを豊かにしてくれるために『断熱』は必要です。それは床だけでは不十分で、壁や天井の断熱がされてやっと発揮されます。
今回はT様邸の 1解体~4断熱工事までをご紹介しました。
次回は 5 外壁工事~6内装工事までをご紹介いたします。お楽しみに~♪
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